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ツバメにとってよい営巣環境はどんな場所でしょう?巣作りするツバメにとって一番大事なのは、ヒナが無事に巣立つかどうかです。そこで、ツバメ日記の巣立ち記録から、たくさんのヒナが巣立つ場所はどんなところかを調べました。この分析をするために、国土地理院のホームページで公開されている土地利用細分メッシュデータを利用しました。土地利用細分メッシュデータは、全国を100メートル区画のメッシュに分けて、それぞれの環境を11種類の分類で表しています。 下図のように土地利用細分メッシュデータとツバメ日記に登録された巣の位置を地図上に重ねて、どの土地利用タイプにある巣で、巣立ち数が多いかを分析します。 下の表は、巣の周り100メートル四方に一番多い土地利用タイプは何かを表しています。ヒナを育てているツバメは主に巣の周囲数百メートルでエサの昆虫を集めていますので、このような巣のすぐ近くにどのような場所があるのかが重要です。
このように、水田や畑、森林が重要らしいことが分かりましたが、次に、各環境で巣立つヒナの数を見てみましょう。下のグラフのように、巣の周辺にエサになる虫が多い環境だと、5羽が巣立つ巣が多くなることが分かります。 一方、ツバメ日記の登録が一番多い「建物用地」というのは市街地域ですが、周囲に虫が少ないためか、4羽の巣立ちが一番多くなっています。「交通用地」は大きな道路や駐車場などを表す区分と思われ、巣の登録自体が少ないのですが、ここも4羽の巣立ちが多くなっています。 以上に見てきたように、水田・農地・森林など、自然のある場所の方が巣立つヒナの数が多く、都市部では少ないという結果になりました。 |
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